専門用語は伝わらない。「言い換え」で伝わる文章に

専門用語は、伝わりにくい。

自治体広報では、正確さが重視される。
このことに異論はないですよね。

ただ問題なのは、正確に書こうとするほど、専門用語が増えること。
例えば、各部署から広報に「これを載せて」と原稿を預かるとします。
その時、「なるべく変えないで」と言われることもあります。
意味が変わってしまう恐れがあるからです。
結果、読み手に伝わらない言葉が満載のまま載せてしまう。

そんなことはありませんか?


その言葉、読み手は普段使っている?

書き手にとって当たり前の言葉でも、
読み手にとってはなじみのない言葉であることがあります。

たとえば、「施策」「周知」「実施」など、行政や企業ではよく聞く言葉です。
でも、読み手である住民はどうでしょうか。
普段使っているでしょうか。
まずはそこから見直します。


分からない言葉があると そこで止まる

読み手は、スッと入ってこない言葉に出会うと、そこで理解が止まります。

ファンのいる小説や、難しくても読むべき論文ならそれでかまいません。
しかし、行政の文章は幅広い年齢層が読むものです。
また、スマホで読む場合には瞬間的に理解できる必要があります。

いくつも硬い言葉が続くと、読むこと自体をやめてしまいます。
一つの専門用語で、文章全体が難しく感じられることもあるわけです。


言い換えるだけで届く

例えば「お役所言葉」。

「施策」「周知」「実施」「対応」など、
行政の現場では日常的に使われている言葉です。

読み手である住民にとってはどうでしょうか。
まず、漢語である時点でちょっと硬い印象です。

意識せずに使っているこうした言葉が
全体を伝わりにくいものにしてしまう。

それが、お役所言葉の特徴です。
ちょっと言い換えるだけで代わるなら、そのほうが得策ですね。

「施策」→「取り組み」
「周知」→「お知らせ」
「実施」→「行います」

難しい言葉を、やさしい言葉に置き換える。
小さな工夫で、読み手との距離がぐっと縮まります。


伝わることにも意識を向ける

専門用語は、正確に伝えるために使われます。軽んじるわけではありません。
ただ、読み手に伝わらなければ、その正確さは意味を持たないのです。正しさはもちろん大切。それと同じくらい「伝わること」にも意識を向けましょう。


まとめ

・専門用語は、そのままでは伝わらない
・読み手が使わない言葉は、距離を生む
・分からない言葉で、読む流れが止まる
・言い換えるだけで、伝わりやすくなる
・伝わることに意識を向ける

言葉を少し変えるだけで、文章は届くようになります。

まずは一つ、専門用語を言い換えるところから始めましょう。
次の記事では、「お役所言葉」の言い換えを考える予定です。



この記事は「伝わる文章術の基本」シリーズの一部です。
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